コクリコ坂
ご存知のかたも多いと思いますが、ジブリアニメ"コクリコ坂から"の舞台は横浜の石川町、元町、山手周辺が舞台になっています。
この界隈を歩いていると、映画にも登場した景色が重なって見えることもあります。
さて、この"コクリコ坂から"という題名は歌人でもあった原作者の佐山哲郎氏が、与謝野晶子の短歌からとったとされているようです。
調べてみると、"コクリコ"とはフランス語のようで、日本で言うところの"ヒナゲシ"、別名は漱石の小説で有名な"虞美人草"。
現代の私たちにとっては"ポピー"と言ったほうがわかりやすいでしょうか。
作中ではコクリコ荘に続く坂に咲いていたのを思い出します。
現在の山手周辺でポピーはあまり見られないのですが、先日たまたま路傍にポピーらしき花が咲いているを見掛けました。
ただ、花屋さんで見かけるものとは違うなぁと思って調べてみますとどうやらいわゆる
ポピー = シャーレイポピー
のところ、生えていたのは
1960年代に日本に入ってきて50年で日本中で見られるようになった繁殖力の高い植物のようです。
"コクリコ坂から"は朝鮮戦争(1950~1953)から10年くらい後の設定ですので、作中のポピーはたぶんシャーレイポピーなんじゃないかな、
と愚にもつかないことを考えています。
しかし、雑草あつかいされるナガミヒナゲシもおそらく人間の営みのなかで遠い地中海から持ち込まれたもの。
人間の都合で雑草扱いされたらたまったものではないでしょうね。
昭和天皇の"雑草という草はありません。"という言葉を思い出したのでした。
下の写真は以前、帰省したときに訪れた農園のポピー畑
コロナ禍がおさまったらまた訪れたいと思っています